Guest Room

日付が変わりかける頃、ハーヴィーは自分のペントハウスに帰宅した。リビングの灯は付いていて、先にマイクが帰っていることがわかる。しかし、リビングのソファにその姿はなかった。「もう寝たか」と思い、ベッドルームを覗くが、マイクが寝ている様子はなく、ベッドメイキングは綺麗に整えられたままだった。ハーヴィーを口元を触りながら、訝しげに部屋中を見回した。そして、ゲストルームのドアに目が止まった。少しだけ隙間が開いている。もしやと思い、静かにドアを開けると、案の定、ダンボールの山に囲まれた部屋の中央にあるベッドに、マイクが丸まって寝ていた。荷物を片付けようとした形跡はない。ということは、荷ほどきの最中に疲れてベッドに転がった・・・ということではない。マイクは意図的に、ゲストルームのベッドで寝ている、ということだ。

ハーヴィーは再び静かにドアを閉めると、シャワーを浴びるために、バスルームへ向かった。

マイクがハーヴィーの陰謀で同居を始めてから1ヶ月以上が経つ。気にはなっていたものの、仕事が忙しくて、荷物整理どころではなかった。その都度、必要なものを段ボールから出す、というような感じだった。別にそれで不自由はしていなかったし、片付けはゆっくりやればいい、というハーヴィーの言葉にも甘えていた。そんなわけで、ゲストルームは完全に物置と化していたが、寝るときは大抵ハーヴィーに引きずられて彼のベッドに入るので、ゲストルームのベッドを使うこともなかった。

けれども、今日はマイクの仕事が早く終わり、日頃の疲れのせいもあって、ハーヴィーが帰ってくるのも待てずに睡魔が襲ってきたのだ。

そして、ハーヴィーには悪いけれども、先に寝させて貰おう。と、思ったとき、マイクは一瞬ためらってしまったのだ。家主のいない部屋で、勝手にメインベッドルームを使うのはいかがなものか、と。いつもなら、そのときの雰囲気とか、ハーヴィーの声かけとか、あるいは、ハーヴィーに引っ張られてキングサイズのベッドに行くことになるのだが、今夜は違う。そこでしばらくの逡巡の末、マイクは段ボールの山を乗り越えて、ゲストルームのベッドに潜り込むことに決めたのだ。ゲストルームのベッドといってもサイズはダブルで十分に広い。スプリングもシーツも何もかもが上質で、さすがハーヴィーの部屋だなぁ・・・と、そんなことを考えながらマイクは眠りのついたのだ。

仕事の疲れで、すぐに深く眠ってしまったマイクだったが、微かな物音や水音は微かに聞こえた。「ああ。ハーヴィーが帰ってきたんだなぁ」と頭の隅っこで意識しつつ、再び眠りに落ちた。

一日の半分を一緒に過ごす、という点では、マイクがピアソン・スペクターにいた頃と変わってはいない。今はそれが昼夜逆転しただけだった。一緒にスリリングな仕事をできない、という寂しさはあるものの、ハーヴィーのプライベートを独占しているような、そんな感覚がある。ただ、何処まで踏み込んでいいのか、という悩みはあった。ハーヴィーがいないときにメインベッドルームには入れない、というのもそれだ。きっとハーヴィーなら「気にすることはない」と言うであろうことはわかっている。しかし、何処かしら自分に引け目のあるマイクは、わかっていても、なかなか実行に移せないのだ。このペントハウスが自分の家である、と言う実感も正直言って、まだなかった。だから、今夜はゲストルームのベッドで寝ることを選んだ。

また、マイクの耳に音が聞こえて来た。ガタガタ。ガサリ。

そして、ギシリと、自分が寝ている部分のすぐ近くのスプリングが軋んだ。そして、顔にかかる吐息。

「ん?・・・ハー・・・ヴィー・・・?」

暗がりの中で薄目を開けると、ハーヴィーの顔が間近にあった。

「あ・・・お帰りなさい」

「ただいま。マイク、ちょっとそっちに寄れ」

「んぅ・・・」

言われるままに、無意識に体をずらす。ハーヴィーはマイクの隣に体を落ち着けると、背後からその体に腕を回して来た。

「・・・今・・・何時?」

「1:00を過ぎたところだ」

「いつにもまして、遅かったんだね。お疲れ様」

「君は早かったのか」

「うん。21:00くらいには帰ってこれたんだ。・・・ん?あれ?・・・ちょっとここって・・・え?何で、ハーヴィー、ここにいるの。ここゲストルームだよ?」

「仕方がないだろう。いつものベッドに君がいないんだ。俺がこっちに来るしかないだろう」

そう言って、ハーヴィーが耳朶や首筋を軽く甘噛みするように口付けてくる。

「ん・・・ふっ・・・や・・・くすぐったい・・・よ・・・」

そんなマイクの言葉を無視して、ハーヴィーはマイクに悪戯を仕掛ける。片手をTシャツの裾から潜り込ませて、腹をスッと撫で上げると、すぐに胸の突起を指で静かに捏ね始める。時には摘み、時には指の腹で擦り上げる。

「ハー・・・ヴィー・・・それ・・・なんか・・・やっ・・・」

「どんなふうにだ?」

「だって・・・僕、女の子じゃないんだから・・・そんなとこ、触っても・・・楽しくないっ・・・んっ・・・」

「君は何処を触っても感度がいいから、俺はものすごく楽しいがな」

ハーヴィーは体を起こすと、マイクの体を仰向けにして、両肩を優しく押さえつけた。開け放ったドアからリビングの灯が薄くぼんやりとゲンストルームを明るくしていた。よく見れば、マイクの目尻は微かに赤くなっている。その様子にハーヴィーは満足気に笑みを浮かべた。

「マイク、腕を上げろ」

「なんで?」

「Tシャツが邪魔。だから俺はいつも君にはシャツを着せてるんだ。脱がせやすいし、色っぽいし」

「そ・・・そういう理由だったの?」

「ほら。早くしないと、Tシャツで手首を一括りにするぞ」

「・・・それは・・・いや」

小さく口を尖らせながら、マイクが静かに両腕をあげる。それに合わせて、ハーヴィーがたくし上げたTシャツをマイクの体から抜き取ろうとしたが、ちょっと動きを止めて、結局は両手首をまとめて縛ってしまう。

「えっ・・・うそっ・・・やだっ!・・・解いてよっ・・・!」

「駄目だ」

「何で?」

「これからするのはセックスじゃなくて、お仕置きだから」

「何で~っ!?」

「勝手にこんなところで寝るからだ。君のベッドはここじゃないだろう」

そう言って、唇にキスを1つ。そして軽く下唇を噛んでやる。ちらりと覗いた赤い舌が魅力的だと思いながらも、ハーヴィーはそれをスルーして、再び胸を可愛がることにする。片方は舌で、もう片方は指で。

「やだ・・・って・・・ばぁ・・・ハー・・・ヴィー・・・も・・・や・・・手・・・外して・・・解いて・・・」

マイクの懇願をガン無視して、わざと音を立てながら胸の突起に刺激を与えてやる。

「だって・・・貴方がいないのに・・・勝手にあっちのベッドで先に寝たら・・・あんっ・・・わ・・・悪いか・・・なって・・・そう・・・思って・・・」

「ここはもう君の家なんだから、好きに自由に使っていいんだ。ただし、このゲストルームのベッド以外だけどな」

マイクの胸を触れながら言葉を紡ぐ、その刺激すらも、マイクを感じさせるものしかなっていない。

「ん・・・ふ・・・あ・・・」

弄られているのは胸だけなので、マイクは全身が粟立ち、疼くのを感じた。足の指先がシーツを引っ掻くように、自然と動く。ハーヴィーはスッと自分の膝をマイクの両足の間に割り込ませた。もちろん、中心を軽く押さえるように。マイクのそこは確実に反応していた。

「ひっ・・・あ・・・ハーヴィー・・・ね・・・えっ・・・ハーヴィー・・・っ」

「どうした?」

言いながら、わざと膝で軽く擦ってやる。

「んんっ・・・」

もぞりと腰が動く。

「胸だけでも十分なんじゃないか?」

「あっ・・・・貴方に触られて・・・反応しなかったら・・・それ、相当の不感症だよっ!!やぁっ・・・」

「ほう・・・相手が俺だから、これだけ可愛らしく反応する、と?」

「決まってるでしょ!・・・も・・・他に誰がいるのさ・・・あっ・・・」

たまらなくなって、、マイクは腰を軽く浮かせて、自分からハーヴィーの膝に自分を擦り付けるように動く。

「邪魔な、スウェットだな。いつもなら、シャツ一枚だから、もっとイイ刺激が得られるのに。そうだろう?マイク」

「ふっ・・・んっ・・・や・・・お願い・・・も・・・お願い・・・」

「お願いがあるなら、ちゃんと言葉にしないと伝わらない」

いつもであれば、こんな意地悪なことはあまり言わないハーヴィーだったが、今は自分勝手にゲストルームで寝ていたことに対するお仕置きなので、わざと要求を言わせようとする。

「い・・・意地悪っ・・・ハーヴィーの・・・意地悪っ・・・」

薄明かりの中のマイクの表情を見れば、目尻に涙が浮かんでいる。羞恥の涙だった。それを見ると、軽い罪悪感を感じるが、やはり、マイクには言わせてみたい。

「マイク?・・・ほら、して欲しいことを言ってみろ」

「うっ・・・ん・・・も・・・さ・・・触って・・・?」

よく言えました、と言ってやりたいところだったが、ハーヴィーはニヤニヤ笑いながら、追い打ちをかける。

「何処を?」

「何処って・・・・も・・・やっ!・・・ハーヴィーなんか・・・嫌いっ!」

マイクが顔を背けて下唇を噛む。その様子を見て、ちょっとやりすぎたか、とハーヴィーは思う。基本的にハーヴィーはベッドの中では紳士だ。いつもマイクの欲することの先を読んで、抱いてやっていた。こんな風に、言葉でいじめることはほとんどしない。

「マイク」

名前を呼びながら、その頰に口付ける。

「悪かった。でも、君も悪いんだからな。こんなところで、寝ているんだから。せっかく一緒に暮らしているのに、俺は置き去りにされた気分だ」

「・・・嫌・・・だった?」

「かなりな。君と一つベッドで寝ることが、毎日の楽しみなのに。それを奪われたんだからな。疲れて帰ってきてるのに、可愛い恋人が傍にいてくれないなんて。寂しい限りだな」

「・・・ごめんなさい」

「それに、Tシャツとスウェットで体をガードして寝てるし」

「うっ・・・でもさ、寝るときは、それがスタンダードじゃないの?」

「俺の君に対するスタンダートは違うんだ。シャツ一枚で寛いだり、寝たりしている君には、かなり唆られる」

マイクがそろそろと頭を動かし、ハーヴィーと視線を合わせる。

「そこが、僕には理解できないんだけど・・・さ・・・ん・・・んー」

「どうした?」

「・・・ちょっと待って。あ、手首、解いてくれる・・・よね?」

「ああ。もう、虐めない」

そう言ってハーヴィーはマイクの手首の戒めを解いてやる。

「ありがと」

ぽそっと言って、マイクは指先をスウェットにかけると、下着と一緒に足から抜き去った。

「いい脱ぎっぷりだな」

「いやらしいことをことを無理矢理言わされるよりも、100倍マシだもん。・・・ねえ、貴方は?貴方は脱いでくれないの?」

「後で、な」

既に立ち上がっているマイクの中心を軽く指で触れると、マイクはぞくりと体を震わせた。

「ハーヴィー・・・ねえ、もう、僕、ゲストルームで寝ないし、それとTシャツとスウェットで寝るのもやめるから・・・だから・・・もっと、触って?」

無意識の上目遣いで強請る。それが殺人的に可愛らしくハーヴィーの眼に移ることをマイクは自覚していない。「まったく」と思いながらも、ハーヴィーも悪い気はしない。

「それ以上のことをしてやるよ」

ハーヴィーはマイクを口に含み、くちゅりと音を立てながら、刺激を与え始めた。マイクの指先がハーヴィーの髪の中にそっと差し込まれる。ハーヴィーが歯や舌で追い上げるごとに、マイクの腰が軽く浮き上がり、足の指がシーツを引っ掻く。

「は・・・あっ・・・んんっ・・・んくっ・・・あ・・・」

根元を押さえ込みながら、きつく吸い上げる。そして、一度それから口を離した。

「マイク、先にイくか?」

マイクはふるふると首を振った。一緒にイきたがるのはいつものことだった。しかし、ここはゲストルームでローションは置いていない。さて、どうするか、とハーヴィーが思ったとき、マイクが両手でハーヴィーを抱き寄せて、その耳元で囁いた。

「僕が・・・悪いから・・・我慢する・・・痛くてもいい・・・して」

「無理だ。君に怪我をさせる気はない」

「だって・・・一人は嫌なんだもん」

マイクはハーヴィーの右手を両手で包むように取り、その指を丹念に舐め始めた。自分の唾液で、たっぷりとハーヴィーの指を濡らす。時折、ちらりとハーヴィーを蠱惑的な視線で見る。マイクの意図を理解して、口腔内で指を動かす。十分舐めさせて、もういいだろうと思ったとき、そっと口から指を抜いた。

「マイク、力を抜けよ?リラックスして、呼吸をうまく合わせろ」

頷いたマイクを確認してから、ハーヴィーは濡れた指をマイクの後孔に当てがった。入り口を解すように刺激してから、ゆっくりと指を差し込んだ。

「はぁ・・・ん・・・」

「大丈夫か?」

「ん・・・大丈夫・・・はぁ・・・ああ・・・」

切なそうな声は、感じている声でもある。ハーヴィーは指の関節を軽く曲げて、コリっとしたいい部分を探し当てて、そこを集中的に責めた。

「あ・・・やぁ・・・それ・・・ハーヴィー・・・ダメ・・・イっちゃう・・・ダメ・・・」

マイクの中心がそそり立ち、先走りの液が先端から溢れるように流れている。

「わかったよ。マイク」

ハーヴィーはマイクの中から指を抜き、自分もまた体から衣服を脱ぎ取った。

「いい子だ、マイク。愛してる」

コクコクとマイクは頷き、両腕をハーヴィーの首に絡めた。

「きて・・・ハーヴィー・・・貴方で僕をいっぱいにしてよ・・・ね?」

既にマイクの姿態に煽られて硬くなっている自分自身を、指の代わりに後孔に充てがう。

「んくっ・・・」

指で慣らしたとはいえ、ローション無しでの挿入はマイクに相当な負担がかかる。ハーヴィーはゆっくりと慎重に、マイクの表情を確かめながら、その狭道に押し入れた。

「あぐっ・・・くっ・・・う・・・んん・・・は・・・はっ・・・は・・・」

止まりそうになる呼吸を、マイクは意識的に解放しようと試みながら、ハーヴィーを受け入れた。手を伸ばし、自分で自分を慰めようとするのよりも先に、ハーヴィーの繊細な指が、高ぶったマイクに絡まった。前と後ろの両方に与えられる刺激を、マイクは受け止め、感じ入る。ゆっくり、ゆっくりと、ハーヴィーの楔に内部を犯される感触。いつもよりも滑りが悪い分だけ、生々しく感じる。それがまた、たまらなくマイクの心を高めた。

ハーヴィがマイクの腰を掴み、力強く、ぐっと体を押し進めた。

「あああっ・・・ああ・・・あ・・・ん・・・」

「・・・くっ・・・狭いな・・・でも、全部入った。上手に呑めたな、マイク」

「は・・・は・・・はぁ・・・ハ・・・ヴィ・・・いいよ・・・動いて・・・」

目尻に涙を浮かべながら、懇願するマイクに、ハーヴィーは少し困った笑顔を向けた。

「焦るな」

指でマイクの髪を梳き、カサついてしまった唇に口付ける。そして、無理に抜き差しすることはせず、奥深くに自分を収めたまま、ハーヴィーは静かに腰を動かした。ハーヴィーのペニスで目一杯に広げられたアナルは、収縮しながら締め付ける。その感触を楽しみながら、ハーヴィーはゆるゆると犯す。そんないつもと違う動きに、マイクも何故だか、気持ちが高まってしまう。

「ハーヴィー・・・いい・・・なんか・・・すごく・・・いい・・・」

こんなにも静かで緩やかな動きなのに、マイクの表情が溶けていることに、ハーヴィーは意外な一面を感じた。こういうセックスもありだな、と。

いつもよりも長い時間、ハーヴィーはマイクの中にいた。いつもより長い時間、マイクの感じ入る表情を見た。そして、そこはかとない、幸福感を感じた。

そして、今、二人はゲストルームから、いつものメインベッドルームに移っていた。マイクはシャツ姿である。

「やっぱり、こっちのベッドの方が寝心地がいいや」

「寝具にはこだわるべきだ。人生の3分の1は眠っているんだからな」

「あ、でも貴方が’眠るのは4分の1くらいじゃない?」

「確かに。忙しい身だからな」

「仕事熱心だもの」

「君もな。・・・で?体は?辛くないか?」

「平気。貴方のセックスは優しいもの。・・・あの言葉で虐めるのがなかったら、最高だよ?」

「ふん。さっきのは特別に意地悪を言っただけだ。悪いのは・・・」

「僕。でしょ?」

そういって、マイクがハーヴィーに擦り寄る。

「ごめんさない。なんか、まだ慣れないんだよ。ここが僕の家だっていう実感がさ・・・」

「じゃあ、そこの壁にでも、おばあさんのパンダでも飾るか?」

「うわっ。それは嫌。ばあちゃんに見られてるみたいだから!」

「・・・少しずつ、居心地よくしていけばいい」

「うん・・・頑張るよ」

「自然にな」

ハーヴィーがマイクを抱き寄せて、その頭を肩に乗せる。

「ねえ・・・さっきのセックスだけど・・・さ・・・」

「何処か痛むか?」

「番うよ。・・・そういうんじゃなくてさ・・・なんかさ・・・すごく、良かったんだ」

「なんだ、いつもは良くない未kたいな言い方だな」

「そういうんじゃないってば!・・・ただ・・・何ていうのかな・・・いつもと違う感じ方だったんだよね。こういうセックスもあるんだーって思った」

「ああ。俺も、そう思った」

「そなの?」

「ああ」

「・・・奥が深いよね。セックスってさ」

「そうだな」

ハーヴィーの手がマイクの髪を優しく撫でる。

「でもさ、貴方が相手だっていうのが、ものすごく重要なんだと思う」

「その言葉は、そっくりそのまま返す。君とのセックスで初めて多幸感を知ったような気がする」

「へぇ・・・ワンナイト・ラブだったハーヴィーが?」

「今は、マイク・ロス一筋だ。光栄に思え」

「うわー。相変わらず、高飛車。でも、そこがハーヴィーだよね。大好き」

「惚れ直したか」

「毎日ね。貴方に惚れ直してる」

「随分と口が上手になったな」

「嫌だな。素直な言葉だよ。・・・信じてよ。ね?」

「もちろん。信じるさ」

ハーヴィーがマイクの頭にキスを一つ落とした。

「もう、眠れ。今日も忙しい仕事が待ってるんだろ」

「うん。貴方もね」

「おやすみ、マイク」

「おやすみ、ハーヴィー」

夜明けまでの3時間。二人はまどろみの中に落ちていった。

END